The Boring Companyは時代を築けるのか
- 2017年12月10日
- ボーリングカンパニー
イーロン・マスクが設立したThe Boring CompanyがL.A.にトンネルを掘ります。設計の地図も公開されました。
The Boring Companyの構想する地下交通機関はLoop(ループ)と呼ばれ、交通渋滞を解消を目的としています。
すでにThe Boring CompamyはL.A.でSpaceX本社へとつながる短いトンネルの建設を完了しています。今回はより長い距離のトンネルを掘ることになりそうです。
シカゴ中心部からオヘア国際空港までの高速地下鉄建設の入札にも参加する予定で、プロジェクトがどんどん進んでいますね。
公的資金に頼らない
The Boring Companyの担当者によれば、L.A.のプロジェクトに公的資金は必要ないとのこと。トンネル建設コストと運用コストを抜本的に下げることで対応可能だそうです。
トンネルの建設は何千万ドルも費用がかかり、ほとんどの都市は既存の仕組みを維持するので精一杯です。公的資金を利用せずに交通機関がうまくいく例は少ないので、もし成功すれば時代が変わります。
地下交通網の時代
数十年前、アメリカは地下鉄建設の黄金時代でした。民間で運用され、住宅地や商業地の開発に寄与。土地や地下鉄の所有者に莫大な富をもたらしていました。
ところが、世界大恐慌をきっかけにそれ以降は政府の介入と公的資金の投入が常態化しました。The Boring Companyが昔のような輝かしい地下交通網の時代を再興することになるかもしれないのです。
L.A.のプロジェクト
L.A.市長のEric Garcettiは下記のように語ります。
L.A.はつねにイノベーターが私たちの生活を変えるような新しいアイデアを実現する場所だ。イーロン・マスクのThe Boring CompanyがどのようにL.A.を良くしてくれるのか見極めたいと思う。
着実に進行しているプロジェクトですが、次のステップに移る前にはしっかりパブリックディスカッションをおこなうとのこと。
懸念点はいくつかあります。代表的な意見としては、結局トンネルの出入り口は地上の道路と連結しているため、道路が混雑していればトンネル内も渋滞が発生するのではないかというもの。
このような課題をどう克服していくのか楽しみですね。