イーロン・マスクのすすめ

イーロン・マスクの動画や小話

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イーロン・マスクの動画

こちらの有名なイーロン・マスクの動画をまだご紹介してなかったことに気づいたので貼っときます。




tedのHPからも観れますのでリンク貼っときます。こちらは字幕付きなのであらためて僕が翻訳することもないですね。

さて、それと字幕はないですが、比較的ちょうどいいくらいの長さでまとまっているインタビュー動画もついでにご紹介しておきます。

全編英語なので英語が苦手な方向けにちょっと日本語で説明しておきます。だいたい話してる内容としてはスペースX、テスラモーターズ、アイアンマンや私生活が報道されることに関して質問されてます。印象的だった話はテスラモーターズ関係でしたね。たとえばインタビュアーからテスラモーターズが作っている電気自動車は高級車なので、金持ちしか買えないからエネルギー問題の解決にはつながらないのではないかという質問がありました。それにたいしてイーロン・マスクは、テスラモーターズでは電気自動車にたいするイメージを変えることが目標でもあるので、ロードスターのような洗練されていて加速性能も高いEVが作れたのは意味があるとの返答をしてました。ちなみにエネルギー問題についてもいぜんご説明したとおりwell to wheel的には断然EVのほうが効率が良いとも答えてました。

それとこれはまだ言ってなかったと思いますが、テスラモーターズはアメリカ政府からローンを受けています。それにたいして批判があるがどう考えているのかと質問を受けたイーロン。まぁ、つまり金持ちのための高級車をつくる会社のために国民の税金が使われるってどうなのということですね。彼の考えはこうです。

・まずローンは別に会社を存続させるためのものではない

・ローンプログラムはたしかに税金で成り立っているが、ローンを受けるためには会社の経営状態が健全であることを証明する必要がある

テスラモーターズはローンがなくてもまったく経営的には問題なかった

・しかしエネルギー問題や環境問題を解決するためにはなるべく早く電気自動車を市場にリリースしなければならない

・つまりローンは開発速度を上げるためのものだった




このローンにたいする批判ですが、数年前にこんなことがあったんです。アメリカの自動車産業でビッグ3と言われる自動車メーカーがありますが(GMクライスラー、フォード)、このビッグ3が倒産の危機を迎えていました。そこで政府がベイルアウト補助金)をだすかどうか議論になってたんですね。しかしベイルアウトを陳情するために議会へやってきたビッグ3のトップたちは自家用機に乗ってニューヨークまでやってきました。これで政府のお金で助けてもらおうとしているのに、なんて経費の無駄遣いをするんだという批判が噴出したのです。(そのあとビッグ3のトップ陣は36時間かけて車で移動することになったそうです。なんとも言えない話ですね。)

まぁ、こんな具合に倒産しかけたのは企業の自己責任なのに、それにたいして政府がお金を出すということに批判の目が集まりがちな状況になってます。なので、イーロン・マスクテスラモーターズの場合のローンはまったく意味合いが異なり、そもそもテスラモーターズは倒産しかけていないし、ローンがなくてもやっていけたと言ってるわけですね。

それと、電気自動車についても少し話してまして、たとえば電気自動車を他の車メーカーが開発することになったらどうするかって質問には、電気自動車の普及が進むのであれば誰がそれをおこなおうとも全面的にサポートするという男前な回答をイーロン・マスクはしてました。競争が目的ではなく、EVのテクノロジーの発展を目指しているという意思表明ですね。

ハイブリッド車についても言及がありまして、ハイブリッド車はガソリンと電気の両方を使う車ですが(初動が電気でスピードにのったらガソリンに切り替わる)、イーロン・マスクによればハイブリッド車はあくまで過渡的なものなので、いずれほとんどの車が電気自動車になるだろうと考えてるそうです。

EVの最大のウィークポイントである走行距離と充電時間についても話がありましたが、イーロンはモデルSは最大502kmの航続距離があるし、バッテリーもたとえば充電済みのものと交換するような形式をとれば数分で済むようになるとのこと。ここらへんの問題はインフラ整備がどのくらい進むかによりますよね。いまテスラモーターズは超急速充電器であるスーパーチャージャー(世界最速の充電スタンドだそうです)を世界中に拡散させていってます。日本にもどんどん設置していくそうです。

この動画でイーロン・マスクが日本におけるスーパーチャージャー設置計画を語ってますのでぜひ御覧ください。

テスラモーターズの公式HPをみるとスーパーチャージャーは利用者が長時間滞在するようなところ(レストランやホテルなど)にも設置するみたいですね。

さて、インタビューではスペースXについても話されてますが、こちらは簡単にご紹介します。まずスペースXで宇宙開発をやる理由は世界がもっと楽しくなるようにだそうです。火星移住計画などもその一端とのことです。火星でコロニーを作ったりみたいな怪しい考えはなくて、スペースXではただ移動手段を提供するだけだと言ってましたね。そういえばいぜんどこかでイーロン・マスクが火星移住計画を成功させたら火星での法律などはどうなるのかと言ってる記事を見かけたことがあります。イーロン・マスクは火星の独裁者になるのかとか、火星で殺人事件が起きたときは法的にどういう処理をするのかといった話でした。本当にSF小説みたいな話ですが、じっさい火星移住が迫ってきたら考えなくてはいけないですよね。おもしろいですね。

アイアンマンについてですが、イーロン・マスクはアイアンマンの監督か助監督かだかにインタビューを受けたそうです。そして工場も見せて回ったとか。ただアイアンマンの主人公であるトニー・スタークと自分は全然キャラクターが違うと苦笑いしてました。イーロン・マスクには5人の子供がいますし、週末にはディズニーランドにも行くそうです。トニー・スタークはそんなことしないでしょうしね。

なにかと私生活も取り沙汰されるイーロン・マスクですが、決してそれは望んでることではないと言ってました。まぁ、当然だとは思いますが、これだけ影響力のある人物になるとメディアがほっとかないですよ。離婚歴もあるし、いろいろ突っつきたいネタが豊富なんでしょう。




イーロン・マスク関連小話

今日イーロン・マスクのファンがおもしろい体験をしたそうなので、それをシェアしときます。

http://www.jaredmccluskey.com/musings/category/internship

内容はこうです。イーロン・マスクファンの筆者がスペースX社オフィスの前で母親に電話をかけていたそうです。電話をかけながら、歯が汚れてないかどうかスペースX社オフィスの外装に使われているよく反射するガラスでチェックしたとのこと。顔を右側から写し、左側を写し、笑顔の練習をして満足した筆者が母親と電話を続けなが歩き出すと、目の前に屈強な男が立っていました。彼がニヤニヤしながらこちらを見てるので、筆者はどうしたんだ?といったジェスチャーをしたそうです。するとその男はこう言いました。

「おい、君はさっきElonとGwynneの前で自分の歯をチェックしてたんだよ」

GwynneはスペースX社のCOOで、90年代でもっともパワフルな女性に選ばれる人。イーロン・マスクイーロン・マスクです。その後筆者の上司にその話をしたところ30分程笑い続けられて、その屈強な男はイーロン・マスクのボディーガードだと教えられました。 イーロン・マスクファンからすればとてつもない男の前で間抜けな顔をさらしてしまったわけですからとても恥ずかしかったでしょうね。

前回が重い記事になってしまったので、今回はライトな感じにこのへんで。

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