お金でみるイーロン・マスク年表
- 2017年11月15日
- イーロン・マスクについて
イーロン・マスクはおそらく世界でもっともお金を稼いだロケット・サイエンティストでしょう。46歳の彼は事業をどんどん拡大し、その歩みは火星に到達するまで止まりません。
彼の目は宇宙だけでなく地球にも向いています。地球上の交通機関を一新し、化石燃料からの脱却というエネルギー革命も狙う。
人類史上もっとも壮大なスケールで事業を展開していると言っても過言ではありません。そんな彼の年表を、お金の視点で紐解いてみましょう。
*現在の為替レート(1ドル=113円)で計算しています
1984年(12歳) 5万円
イーロン・マスクは南アフリカで生まれ、少年時代を過ごしました。コーディングを独学で学び、12歳のときにビデオゲームを自作。ソースコードは約5万円で売れました。
1989年に彼はカナダに移住します。さまざまな仕事を経験して、アメリカの大学へ入学。そこからスタンフォード大学院に進学します。カナダでの仕事の収入はもちろんのこと、大学時代はコンピュータ部品やPCを販売したり、自宅を潜り酒場のようにして入場料を稼いだりしていました。
1999年(28歳) 25億円
スタンフォード大学院は2日だけ在籍。退学後、父親から300万円ほどを出資してもらい、弟と一緒にZip2という会社を設立しました。Zip2はオンライン版タウンページのようなものを提供する会社です。
1999年に彼らはZip2を売却。イーロン・マスクは約25億円を手に入れました。
2002年(31歳) 204億円
イーロン・マスクはZip2を売却して得た資金をもとに、オンラインバンキングサービスを提供するX.comを設立。のちのPaypal社です。Paypal社は現在世界最大規模のオンライン決済サービスを提供しています。
2002年、インターネットオークションを展開するeBayがPaypalを買収。イーロン・マスクはこの売却で約204億円を調達しました。
2012年(41歳) 2264億円
Paypalを離れたイーロン・マスクは、電気自動車メーカーのTesla、ロケットの開発・打ち上げをおこなうSpaceXを設立。
しかし、ロケット打ち上げの相次ぐ失敗やリーマンショックの影響で2008年に資金が底をつきそうになります。「現金をつかい果たした」と言って友人にお金を借りることも。
イーロン・マスクのにとって2008年は試練の年でしたが、そのあと見事にロケット打ち上げを成功させます。SpaceXはNASAとの契約を勝ちとり、2010年にはTeslaが株式市場に上場。窮地を切り抜けたイーロン・マスクの資産は増加の一途を辿りました。2012年にはフォーブスの富裕層リストに初登場。彼の資産はネットで約2264億円まで到達していました。
2017年(46歳) 2.3兆円
5年後の現在、イーロン・マスクの資産は約2.3兆円です。Teslaの電気自動車事業、SpaceXの宇宙開発事業は順調に伸び、OpenAIで人工知能研究、Boring Companyでトンネル掘削事業も展開しています。
12歳で5万円を稼いだ男の子は、46歳で2.3兆円の資産を築いた男になりました。
イーロン・マスクの資産の行方
Teslaではリチウムイオン電池の超巨大生産工場ギガファクトリーが本格稼働を控えていますし、SpaceXでは火星に向けたBFRと呼ばれる大型ロケットの開発がすすんでいます。それら大規模な事業のため、ますます巨大な資金が必要になるでしょう。
また、イーロン・マスクはギビング・プレッジに署名しているため、彼の資産の大部分は慈善団体に寄付されます。ギビング・ブレッジとは、ビル・ゲイツとウォーレン・バフェットがはじめた寄付啓蒙活動です。資産家が生前もしくは死後に資産の半分以上を慈善活動に寄付すると宣言することで、富裕層の寄付行為を促す目的とのこと。イーロン・マスクの資産は投資と寄付にまわされるわけですね。