ドバイのサミットでイーロン・マスクが語ったこと
- 2017年08月25日
- イーロン・マスクについて, インタビュー
2017年2月に開催されたドバイのサミットでイーロン・マスクが語った内容から興味深かった点をまとめてみます。
人生の目的
インタビュワーの「あなたの人生の目的は?」との質問にたいするイーロン・マスクの回答ですが、子どものときに人生の意味を考えたことからすべてはスタートしているとのこと。イーロン・マスクの結論は、正しい答えを見つけるには正しい問いが必要だというものでした。そこから、正しい問いを見つけるために、人類の知識や能力を拡大していくことが人生のミッションだという考えに至ったそうです。
「長期間持続可能な輸送システムやエネルギー、多惑星での居住は人類の存続につながります」とイーロン・マスクは語りました。人類が生き延び、文明を発展させることでイーロン・マスク個人が追い求める「正しい問い」に近づいていくわけです。
この視点で考えると彼の言動が理解しやすいのではないでしょうか。地球と宇宙における輸送システムを改良し、より持続的にエネルギーを利用する技術を発展させ、人工知能を利用しながらも人類の危機になり得ることをとても危険視している。じつに様々な分野に進出しているイーロン・マスクですが、一貫して人類の存続と発展という視座から物事を判断しているんですね。そして、それは彼の「人生の目的」を達成するためなのです。
自動運転技術のインパクト
「自動運転」技術こそ、次にやってくるもっともインパクトの大きな技術的な革新になるだろうとイーロン・マスクは答えました。彼は自動運転が到来した世界をこのように表現します。「エレベーターに乗るように車に乗り込むことになるでしょう。どこにいくか決めてボタンを押すだけ。素晴らしい安全性のもと輸送がおこなわれます」。
Teslaは電気自動車の会社として有名ですが、同時に自動運転技術において最先端を走っています。イーロン・マスクは人々が考えるより早く自動運転が当たり前の世の中になるだろうと語りました。
各国政府の課題は雇用と電気
世界政府サミットということで、今後政府が直面する課題の話へ。イーロン・マスクは雇用と電気が各国政府の課題になると考えているそうです。自動運転が次の大きなインパクトになるとすれば、プロドライバーの失業対策が必要になります。ドライバーの数は膨大なので各国政府にとってはかなりのチャレンジになるとイーロン・マスクは語りました。
また、人口の増加や技術の発展によって電気の消費量が増大します。需要を満たす量の電気の提供を実現することが政府の課題になるわけです。雇用と電気が今後政府が直面する課題になるとイーロン・マスクは考えています。彼の多岐にわたる事業のなかでも、Teslaの事業が各国に大きな影響を与えていくことになりそうですね。